“あの小園海斗以来”となる10年ぶりの衝撃
第108回全国高校野球選手権兵庫大会3回戦 報徳学園10―0神戸市高専 ( 2026年7月14日 ベイコム野球場 )
夏の甲子園出場を目指す激戦の兵庫大会は14日、3回戦が行われました。
今春の近畿大会を制したシード校・報徳学園が神戸市高専を10ー0(5回コールド)で圧倒し、盤石の強さで4回戦進出を決めました。
このワンサイドゲームの中で一際まばゆい輝きを放ったのが、夏の大会初出場初スタメンを飾った1年生の超新星、大崎皓太(こうた)選手です。
名門のショート(遊撃手)という重責を担いながら、バットでも圧巻の3安打と躍動。起用に応える衝撃の夏デビューを果たしました。
■ デビュー戦でサイクル王手!驚異の3安打で首脳陣を唸らせる
「9番・遊撃」として聖地予選のファーストステップを踏んだ大崎選手。
「緊張はしましたけど、自分のできることをやろうと思っていました」と初々しく語ったものの、グラウンド上では1年生とは思えぬ落ち着きを見せました。
最初の見せ場は1点リードの2回裏。無死満塁という絶好のチャンスで打席に立つと、相手投手の生きた球を力強く弾き返し、ライト前へ抜ける見事なタイムリーヒットを放ちます。
これで完全にノると、3回2死走者なしの第2打席でも鮮やかにライト前ヒットをマーク。
さらに5回先頭で迎えた第3打席では、内角の球を完璧にシバき上げ、打球はライトの頭上を遥かに越えるスリーベースヒット!あと二塁打が出ればサイクル安打という非の打ち所がないバッティングを披露し、恐怖の9番バッターとして打線を大いに活性化させました。
■ 「16年・小園海斗以来」10年ぶりの系譜。大角監督も「ビギナーズラックではなかった」と絶賛
大崎選手の持つポテンシャルの高さは、すでに今春の時点で証明されていました。
今春の近畿大会で公式戦初出場を果たすと、そのまま先発メンバーに抜擢。報徳学園において1年生が春季近畿大会でスタメン出場を果たすのは、2016年の小園海斗選手(現・広島東洋カープ)以来、なんと10年ぶりという異例の快挙でした。
そしてこの夏、偉大な先輩である小園選手と全く同じルートを辿るように、1年夏から伝統の遊撃手のポジションで先発の座を奪取。
チームを率いる大角健二監督も、そのブレない精神力に確かな手応えを感じています。
「1年生だけど本番になると落ち着いてプレーする。春の近畿大会がビギナーズラックではなかったと分かったのは安心材料。起用の選択肢が増えたと思います」
名将からも100点満点の評価を受け、熾烈な学内競争が繰り広げられる報徳学園において、その存在感は増すばかりです。
【夏季兵庫県大会】近畿王者・報徳学園が接戦を制し初戦突破!4番・藤本碧空が高校通算12号ソロ
【編集後記:『1年夏の報徳のショート』という重圧を快感に変える大崎皓太の野球IQと、逆方向へのアプローチ】
報徳学園の皆様、投打が完璧に噛み合っての5回コールド勝ち、4回戦進出誠におめでとうございます!
藤本碧空選手をはじめとする強力クリーンアップも健在ですが、下位打線にこれほど恐ろしい1年生が鎮座しているというのは、相手バッテリーからすれば悪夢でしかありません。
スコアラー目線でこの大崎皓太選手の夏デビュー戦をアナライズすると、彼が放った3本の安打(右前、右前、右越え三塁打)がすべてライト方向(逆方向)である点に、非凡なバッティングセンスと高い野球IQが凝縮されています。
1年生の夏、しかも満塁やスタメンというシチュエーションでは、どうしても「打ちたい」という意識が先行して身体が開いてしまい、引っ張りにいって内野ゴロに倒れるケースがほとんどです。
しかし大崎選手は、ボールを極限まで手元に呼び込み、軸足を残した綺麗なインサイドアウトのスイング軌道で捉えている。
だからこそ、5回の右越え三塁打のように、逆方向であっても外野の頭を越すだけの強烈な打球速度を生み出すことができます。
そして何より、「報徳の1年ショート」という、アマチュア野球界で最もプレッシャーがかかると言っても過言ではないポジションにおいて、小園海斗選手以来10年ぶりとなる歴史のバトンをサラリと受け継いでみせるメンタリティ。大角監督が「本番に強い」と惚れ込むのも完全に納得のクオリティです。
守備の要であるショートにこれだけの新風が吹き込んだことで、近畿王者の戦術の幅、そして打線の厚みはさらに恐ろしいものになりました。
2年ぶりの夏の聖地へ向け、大黒柱の藤本選手と、この若き天才・大崎選手が織りなす報徳のダイヤモンドから、今夏も一瞬たりとも目が離せません。
虎渓三笑TVでも、その進化のロードマップを最注目で追いかけていきます!
◇大崎 晧太(おおさき・こうた)2010年(平22)10月12日生まれ、兵庫県西宮出身の15歳。
小2から野球を始め、中学では東成シニアに所属。
報徳学園では1年春から背番号18でベンチ入りし、今大会は背番号15。1メートル70、66キロ。右投げ左打ち。






