4番・藤本碧空が3安打3打点の大暴れ
第108回全国高校野球選手権兵庫大会2回戦 報徳学園5―3育英
( 2026年7月12日 ほっともっとフィールド神戸 )
夏の甲子園出場をかけた激戦の兵庫大会。
今春の近畿大会を制した絶対王者・報徳学園が、緊迫した接戦をモノにして見事に初戦突破を果たしました。
この大一番で、王者の「4番」としての仕事を完璧に遂行したのが、藤本碧空(そら)選手(3年)です。
ホームランを含む3安打3打点と打線を完璧に牽引し、勝利の立役者となりました。
■ サイクル安打寸前の大暴れ!初回に先制三塁打&5回に12号ソロ
「自分的にはチャンスの時しか打てないぐらいの感じ。そういう想定で試合に入れた」
試合後、そう頼もしく振り返った藤本選手のバットは、初回から火を吹きました。
1回表、1死二、三塁という絶好の先制チャンス。
ここで打席に入った藤本選手は、相手投手の勝負球を完璧に捉え、レフトフェンスを直撃する強烈な先制の2点タイムリー三塁打を放ちます。
さらに2ー1と1点差に迫られて迎えた5回表には、インサイドの球を力強く巻き込み、レフトポール際へと突き刺す値千金の高校通算12号ソロホームラン!
7回にもレフト前ヒットを放っており、二塁打が出れば「サイクル安打達成」という、まさに手の付けられない大暴れで聖地へ向けて最高のスタートを切りました。
■ 元プロ・葛城育郎コーチと二人三脚で挑む夏のステージ
この藤本選手の劇的な進化の裏には、心強い“恩師”の存在がありました。
現在、報徳学園で打撃コーチを務めるのは、元阪神タイガースやオリックス・バファローズで外野手として活躍した葛城育郎氏です。
藤本選手はこれまで何度も葛城コーチにスイングを見てもらい、自身の悪い癖を徹底的に修正してきました。
この日、スタンドから熱い視線を送っていた葛城コーチは、教え子の活躍に次のように目を細めました。
「自分の欠点をちゃんと把握して、それを改善しようとしている。力感なく振れているのがいいのかな。ホームランも練習試合で打っているので、そういう意味では彼自身が成長しているのもあるんでね」
プロの世界を知る指揮官からの的確なアプローチに対し、藤本選手も深い信頼と感謝を口にします。
「聞いたことは、全部丁寧に答えてくださる。“こうやって意識してやったら、こう変わるから”って言われたら、本当に変わっていた。自分のバッティングスタイルを分かってくれているし、的確なアドバイスをしてくださいます」
■ ウエートトレで体重2キロアップ!心身ともにタフになった主砲が導く夏のロード
春の大会を終えてから、藤本選手は夏の本戦を見据えて徹底的なウエートトレーニングを敢行。
体重は春から2キロ増加し、スイングの軸のブレなさと打球の推進力が劇的に向上しました。
技術、パワー、そして「チャンスでしか打てない」と言い切るほどの研ぎ澄まされたメンタル。
すべてを兼ね備えた4番打者がドッシリと打線の中心に座る報徳学園。
2年ぶりとなる夏の甲子園切符へ向け、王者の進撃がいよいよ始まりました。
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【編集後記:葛城育郎コーチの『力感のないスイング』の教え。藤本碧空のバットに見る報徳の伝統と進化】
報徳学園の皆様、激戦の兵庫予選での初戦突破、誠におめでとうございます!
近畿王者としての重圧がかかる中、4番の藤本碧空選手がこれ以上ない最高の形でチームを引っ張ってくれましたね。
スコアラー目線で藤本選手のこの日のバッティングを紐解くと、葛城育郎コーチが仰った「力感なく振れている」という部分に、彼の最大の進化を感じます。
一般的に「4番・サード」というポジションを任されると、高校生はどうしても「遠くへ飛ばそう」として上半身に力が入り、ドアスイング(外回り)になりがちです。
しかし、藤本選手は春からのウエートトレーニングで体重を2キロ増やし、下半身の土台(体幹)を強固にした。
だからこそ、上半身の力を抜いた『脱力スイング』でも、初回のフェンス直撃三塁打や5回の12号ソロのように、インパクトの瞬間に爆発的なヘッドスピードを生み出すことができます。
打席内でのトップの位置がブレないため、球種の対応力も抜群に上がっています。
何より、元プロの葛城コーチのアドバイスを素直に咀嚼し、自らの身体にアジャストできる野球IQの高さ、そして素直な性格こそが彼の最大の才能と言えます。
兵庫の夏は全国屈指の激戦区であり、一瞬の油断も許されないタイトな戦いが続きますが、このどっしりと構える4番が機能している限り、報徳打線が簡単に沈黙することはありません。
大黒柱として、そしてチームのポイントゲッターとして、この夏どこまで数字を伸ばしていくのか。
2年ぶりの聖地奪還を狙う報徳学園の熱い夏を、虎渓三笑TVでもどこよりも深く追いかけていきます!






