OBが躍動する「仙台育英祭り」
東都大学野球第3週第1日 立正大2―1青学大 ( 2026年4月21日 神宮 )
戦国東都に激震が走りました。
今季1部に昇格した立正大が、絶対王者・青学大を2-1で下す大金星。
その中心にいたのは、大学日本代表候補の左腕・**仁田陽翔(にた・はると)投手(3年=仙台育英)**でした。
■ 「1部初勝利」を完投で飾ったエースの矜持
開幕から4連敗と苦しんでいたエースが、リーグ6連覇中の王者に対して最高の回答を出しました。
- 136球目の空振り三振: 1点リードの9回2死二塁。最後の打者をチェンジアップで仕留め、1失点完投。
- ドラフト1位候補との投げ合い: 大学No.1投手と目される青学大・鈴木投手との壮絶な投手戦を制し、「これだけ投げられるという自信になった」とポーカーフェースを崩しました。
■ 神宮に吹き荒れる「仙台育英旋風」
仁田投手の背中を押したのは、かつての戦友たちの活躍でした。
仙台育英時代の「150キロトリオ」である早大・高橋煌稀投手、明大・湯田統真投手が、同じ神宮(東京六大学)の舞台ですでに躍動。
- 高橋煌稀(早大): 今春も無失点投球を継続中。
- 湯田統真(明大): 開幕戦で6回無失点の鮮烈デビュー。 盟友たちの活躍に「自分も頑張らなきゃ」と刺激を受けた仁田投手。この日は同じ仙台育英OBの1年生・高田選手も適時打を放ち、まさに神宮は「仙台育英祭り」の様相を呈しています。
◇仁田 陽翔(にた・はると)2005年(平17)6月10日生まれ
岩手県大船渡市出身の20歳。
猪川小3年から猪川野球クラブで野球を始め、大船渡一中では軟式野球部に所属。
仙台育英では2年夏、3年春夏に甲子園出場。
立正大では2年冬に大学日本代表候補の強化合宿に招集された。
1メートル75、74キロ。左投げ左打ち。
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【編集後記:組織の『流れ』を変えるエースの一投】
組織論の視点で見れば、立正大という「昇格チーム」が王者を倒すためには、理屈を超えた**「個の爆発」**が必要です。
開幕4連敗という最悪のムードを、エースが136球の完投という「圧倒的な事実」で上書きした。
この1勝は単なる「勝ち星一つ」ではなく、チーム全体に**「王者相手でも自分たちの野球は通用する」**という強烈な成功体験(セルフ・エフィカシー)を植え付けました。
仁田投手が見せたポーカーフェースの裏にある安堵と自信。
そして、かつての仲間と切磋琢磨し合う「健全なライバル心」。
高校時代に甲子園準優勝を経験したメンバーが、大学という次のステージで、それぞれの組織の柱として成長している姿は、育成の観点からも非常に興味深いモデルケースです。
戦国東都の勢力図を塗り替える一勝。
仙台育英OBたちが神宮で見せる「祭りの続き」から、今シーズンは目が離せません。





