滋賀県の隠し玉
京滋大学野球春季リーグ第3節2回戦 びわこ成蹊スポーツ大1―3佛教大
( 2026年4月20日 カローラ滋賀はちまんスタジアム )
びわこ成蹊スポーツ大の**小島一哲(こじま・いってつ)投手(4年=近江)**が、絶対王者・佛教大を相手に、敗戦の中にも強烈なインパクトを残しました。
■ 「3回からの変貌」に見る適応力と潜在能力
192cmの長身から投げ下ろす最速149キロ。
立ち上がりこそ制球に苦しみ3点を失ったものの、その後の修正力が圧巻でした。
- 投球のギアチェンジ: 3回以降、変化球の割合を増やすことで王者の打線を沈黙させ、追加点を許さない力投。
- 10キロの進化: 高校時代の最速139キロから、大学4年間で149キロまで向上。たゆまぬ自己変革が数字となって表れています。
■ 豪華すぎる同期への「嫉妬」をエネルギーに
小島投手の原動力は、かつてのチームメイトたちの存在です。
- 西武・山田陽翔: 高校時代、常にその背中を追っていた怪物。
- 大商大・星野世那: 先日完封勝利を挙げた、同じ滋賀のライバル。
「うらやましい気持ちもあるが、やるしかない」と語る素直な言葉には、エリート街道ではなかった選手特有の「ハングリー精神」が宿っています。
◇小島 一哲(こじま・いってつ)2004年(平16)8月14日生まれ
滋賀県草津市出身の21歳。
小2からいイーストフレンズスポーツ少年団で野球を始めて投手などを務める。
松原中では滋賀栗東ボーイズに所属。
近江(滋賀)では2年秋に背番号19でベンチ入りし、3年夏に背番号11で甲子園出場。
びわこ成蹊スポーツ大では1年春からリーグ戦出場。
50メートル走6秒3、遠投120メートル。1メートル92、88キロ。右投げ右打ち。
【編集後記:組織の『2番手』が化ける瞬間】
組織論において、圧倒的なエース(今回のケースでは高校時代の山田投手や、現在のチームメイト・小松投手)がいる環境は、時に2番手以降の成長を阻害することもあります。
しかし、小島投手はその環境を「目が留まってくれればいい」と、ポジティブな**「他力活用」**の視点に変換しています。
高校時代に「11番」だった男が、大学でフォームを見直し、球速を10キロ伸ばしてドラフト候補にまで成長した。
この**「遅咲きの進化」**こそ、スカウトが最も好む伸び代です。
先日完封した大商大の星野投手と交わした「一緒にプロへ」という約束。
滋賀の野球ファンならずとも、胸が熱くなるストーリーです。
192cmの視界から見下ろすマウンド。
その先に、かつての戦友たちが待つNPBの舞台がはっきりと見え始めています。





