目標である「ドラフト1位指名」へ
大学野球の日本一を決める「第75回全日本大学野球選手権」が開幕し、各地で熱戦の火ぶたが切られました。
北東北大学野球連盟代表の富士大は松山大と対戦。
今秋のドラフト1位候補に挙がる絶対的エース・角田楓斗(かくた・ふうと)投手(4年)が前評判に違わぬ圧倒的なピッチングを披露し、6ー2で快勝。見事な白星発進を飾りました。
全国のスカウト陣が熱視線を送る中、角田投手は7回2安打2失点、毎回の14奪三振を奪う衝撃の全国デビューを果たし、目標である「ドラフト1位指名」へ向けて最高のスタートラインに立ちました。
■ 初回から150キロ台連発で神宮が騒然!7回無死までノーヒットの奪三振ショー
「リーグ戦からあれくらいは出ていたので」
試合後、そう涼しい顔で振り返った角田投手ですが、神宮球場に集まった観衆やスカウト陣の度肝を抜くには十分すぎる立ち上がりでした。
初回、先頭バッターを150キロのストレートで空振り三振に仕留めると、続く打者も151キロの直球で見逃し三振。
なんと初回に投じたストレート11球のうち、10球が150キロ台をマークするという異次元の出力を披露し、バックネット裏を一気にざわつかせました。
地方リーグの逸材にとって、この全国大会は一気に自らの名前を全国区にする最大の登竜門。
角田投手は自己最速(153キロ)にあと1キロと迫る152キロの至高のストレートを軸に、スライダーやフォークといった変化球も精度高くコントロール。
7回無死まで相手打線に一本のヒットも許さないノーヒットピッチングを展開し、終わってみれば毎回の14個の三振の山を築き上げました。
視察した福岡ソフトバンクホークスの永井智浩スカウト部長が「こういう舞台で活躍できれば評価は上がる」とうなずけば、ネット裏のメジャー(ナ・リーグ)球団のスカウトからは「(今秋のドラフトで)1位指名されるでしょう」と、早くも超一級品の太鼓判が押し出されました。
■ 「1位になるため」の富士大進学――13キロ増量と安田監督のロードマップ
東奥義塾高(青森)時代は最速143キロ。
潜在能力は高かったものの、全国的にはまだ隠れた存在だった角田投手が、なぜここまで日本屈指の右腕へと上り詰めたのか。
そこには「ドラフト1位になるために富士大へ行く」という本人の強い覚悟と、緻密な育成計画がありました。
178センチという、現代のプロ注目右腕の中では決して大柄ではない体格。
2024年のドラフト会議で史上最多タイとなる「1チームから6人同時指名」を達成した育成の名門・富士大の安田慎太郎監督は、入学してきた角田投手に対して明確な夢へのロードマップを提示しました。
「右投手で大きくないとなると、真っすぐは152、3キロ出ないといけない。まずは球速を速くしよう」
この指揮官の教えを胸に、徹底した食事トレーニングと筋力トレーニングに励んだ結果、体重は高校時代から13キロ増となる85キロまでビルドアップ。
肉体の進化に比例するようにして、目標に掲げていた153キロの剛速球を手に入れ、名実ともに「ドラ1候補」へと進化を遂げました。
■ 10日、8強進出をかけて東海大九州と激突!
快勝で初戦を突破した富士大は10日、ベスト8入りをかけて東海大九州との2回戦に挑みます。
衝撃の全国デビューを果たした直後でも、東北の怪物右腕は「(失点した部分を)修正して、もっとアピールできたらいい」と貪欲に上を見据えます。
夢のドラフト1位指名、そして富士大を再び日本一の座へと導くため、角田投手のロードマップはここからさらに加速していきます。
【編集後記:『育成の富士大』からまたも怪物誕生、角田楓斗が証明した出力の真価】
富士大の皆様、まずは選手権初戦突破、誠におめでとうございます!
いやはや、北東北リーグでその凄まじさは耳にしていましたが、神宮の舞台でこれだけのパフォーマンスを見せつけられると、唸るしかありませんね。
富士大・角田楓斗投手のピッチングは、今秋のドラフト戦線を大きく揺るがす本物のインパクトがありました。
スコアラー目線で驚かされるのは、やはり初回の「ストレート11球中10球が150キロ台」という驚異のアベレージ能力です。
単発で150キロを計測する投手は珍しくありませんが、リリーフではなく先発で、しかも立ち上がりのデリケートな時間帯にこれだけの出力を一観客やスカウトの前で涼しく続けられるのは、指にかかった瞬間のリリースポイントが完全に安定している証拠。
178センチの体躯からこれだけの推進力を生み出せるのは、安田監督との3年間で培った13キロの増量(筋力トレと食事トレ)が、正しくピッチングフォームの連動性に結びついた結果と言えます。
7回無死までノーヒット、毎回の14K。
ソフトバンクの永井スカウト部長や、メジャースカウトが早くも「1位指名」を口にするのも当然です。
富士大といえば、近年のドラフトでも数々のプロ野球選手を輩出し、アマチュア球界屈指の「個を高める育成力」に定評がありますが、この角田投手はその最高傑作の一人になるポテンシャルを秘めています。
次戦は東海大九州との対戦。
相手も一筋縄ではいかない強豪ですが、この角田投手の「凄まじい直球とキレのあるフォーク」のコンビネーションが機能している限り、大崩れは考えにくいでしょう。
さらに精度を上げると語る進化の過程を含め、東北の逸材が神宮の頂点へと駆け上がる姿を、虎渓三笑TVでも最注目で追いかけていきます!






