2004年以来、実に22年ぶり7度目の関東王座
第78回春季高校野球関東大会は24日、千葉県総合スポーツセンター野球場(天台)で決勝が行われ、名門・横浜(神奈川)が13ー3で浦和学院(埼玉)を圧倒。
2004年以来、実に22年ぶり7度目の関東王座に輝きました。
この歴史的な圧勝劇の最終回、今秋のドラフト1位候補に挙がる絶対的エース・織田翔希投手(3年)がマウンドへ。
10点リードの9回を1回1安打無失点、自己最速タイの154キロを叩き出す衝撃的な快投でゲームを締めくくりました。
■ 指示は「スピードガンにこだわっていい」――10球中9球が150キロ超の衝撃
横浜高のエースたるもの、求めるのは常に勝利のみ。
それが松坂大輔氏や涌井秀章投手(中日)ら、偉大な先達から受け継がれてきた伝統であり使命です。
しかし、10点リードで迎えた最終回、村田浩明監督はマウンドへ向かう織田投手に「楽しめ。スピードガンにこだわっていい」という異例の言葉で背中を押しました。
この指揮官の粋な計らいに、世代No.1右腕が牙を剥きます。
投球練習の段階で早くも150キロを連発すると、本番の初球に152キロを投じて二ゴロに。
続く打者への初球には、スタンドのどよめきを誘う自己最速タイの154キロを計測しました。
この日投じたストレート10球のうち、実に9球が150キロオーバー。
2死から内野安打こそ許したものの、最後は村田監督から伝承されたという“涌井直伝”のカットボールで捕邪飛に仕留め、初の優勝投手に輝きました。
マウンド上で弾けたような笑顔を見せた織田投手は、「本当に楽しかった。最大限投げられた。これほど幸せな時間はない」と、充実の表情で最高の瞬間を噛みしめていました。
■ 捕手・村田監督が涌井と掴んだ04年以来の栄冠。夏の「抑え・織田」も?
横浜高にとって、春の関東制覇は現指揮官である村田監督がキャッチャーとして涌井投手とバッテリーを組んでいた2004年以来。
その運命的な大会で、チームに新たな戦術の選択肢が生まれました。
1年時から先発の柱としてチームを支えてきた織田投手ですが、この決勝で見せたリリーフ登板は、敵地スタンドのファンだけでなく浦和学院のベンチさえも苦笑いするほどの異次元の剛気を見せつけました。
夏の神奈川大会連覇、そして甲子園を見据える村田監督は、「織田が出たら相手がひるむ」と、今後の「抑え・織田」というジョーカー起用にも強い含みを持たせました。
■ 浦和学院は守備の隙に泣く。プロ注目・内藤蒼は2安打の意地
一方、敗れた浦和学院は4回に本盗(ホームスチール)を許すなど、一挙5失点を喫した守備の乱れが響き、大敗を喫しました。
打線では、プロ注目の4番・内藤蒼捕手(3年)が2安打を放つなど意地を見せただけに、ディフェンス面での課題が浮き彫りとなる悔しい準優勝。
森大監督は試合後、「次はこれ(準優勝盾)を金の盾に変えよう」と、夏に向けたリベンジをナインに誓わせました。
【高校野球】横浜・織田翔希が5球団スカウトの前で完封!最速149キロ&10K
【編集後記:22年前の記憶と重なる歓喜、そして『クローザー織田』というロマン】
横浜高校の皆様、22年ぶりの春季関東大会優勝、本当におめでとうございます!
今回の決勝戦、何と言ってもドラマチックなのは、村田浩明監督が涌井秀章投手とバッテリーを組んで優勝して以来の関東制覇という事実です。
あの黄金時代を知る指揮官のもとで、令和の怪物・織田翔希投手がその系譜を継ぐようにマウンドで躍動する姿には、オールドファンも含めて胸が熱くなったのではないでしょうか。
9回のマウンドで出た、村田監督の「スピードガンにこだわっていい」という言葉。
緊迫したシーンでは絶対に言えない、大差がついた決勝戦だからこそ許された、エースへの極上のご褒美でしたね。
それに文字通り154キロの剛速球と、10球中9球が150キロ超えというバケモノじみた数字で応える織田投手もさすがの一言です。
最後に抑え球として使ったのが、涌井投手直伝のカットボールというあたりも、横浜の血の濃さを感じずにはいられません。
これまでは先発完投型のイメージが強かった織田投手ですが、この短いイニングで見せた「相手打者が笑ってしまうほどの圧倒的な出力」は、夏の地方大会を勝ち抜く上でとてつもない武器になります。
神奈川の過酷なトーナメントを勝ち抜くために、終盤の1イニングを確実に締める「クローザー織田」という選択肢ができたのは、ライバル校にとって脅威以外の何物でもありません。
敗れた浦和学院も、内藤選手をはじめとしたポテンシャルの高いタレントが揃うだけに、夏には必ず修正してくるはずです。
激戦の神奈川、そして埼玉を勝ち抜き、甲子園の大舞台で再びこの両雄が相まみえる日を、虎渓三笑TVでも今から楽しみに追いかけていきたいと思います!





