延長タイブレークの死闘の末に帝京三に惜敗
夏の甲子園出場をかけた山梨大会は20日、準決勝が行われ、凄絶なデッドヒートの末に大波乱が起きました。
4季連続の甲子園出場を狙った優勝候補筆頭の山梨学院が帝京三と対戦。
延長タイブレークに もつれ込む死闘の末、4ー5で惜敗し、準決勝で姿を消すこととなりました。
試合後、チームを率いる吉田洸二監督は「選手に申し訳なかった。勝たせる戦力はウチの方があったと思う。彼らの甲子園のチャンスを奪ってしまった」と語り、厳しい勝負の世界の全責任を背負い込みました。
■ ドラ1候補の二刀流・菰田陽生が10回裏に救援も、無念の決勝打を許す
この夏、全国からも絶大な注目を集めていたのが、山梨学院のキャプテンであり絶対的支柱の菰田陽生(こもだ・はるき)選手(3年)です。
投打両面で今秋の「ドラフト1位候補」として最高峰の評価を受ける高校屈指の152キロ右腕(二刀流)は、同点で迎えた延長10回表のタイブレークからマウンドへ救援登板しました。
しかし、タイブレーク特有のプレッシャーがかかるノーアウト一、二塁の局面から、帝京三打線に執念の右前適時打を許して1点を失います。
なんとか追いつきたい10回裏の山梨学院の攻撃でしたが、相手投手の前に無得点に抑え込まれてゲームセット。
崩れ落ちるナインの中で、菰田主将は肩を落としました。
エースとして、そしてキャプテンとしてチームを引っ張り続けてきた逸材は、溢れる涙を堪えながら激闘を振り返りました。
「エースとしてもキャプテンとしても本当に情けない。一番悔しい。野球の楽しさ、悔しさ、喜び。高校野球でいろいろなことを学びました」
最高の仲間たちと目指した夏の聖地にはあと一歩届かなかったものの、菰田選手がこの3年間で学んだ財産は、次なるステージへの大きな糧となるはずです。
【夏季山梨県大会】今秋ドラ1候補・山梨学院の菰田陽生が復活の高校通算39号特大2ラン!
【編集後記:『最速152キロの出力』とタイブレークの魔性。菰田陽生のポテンシャルとネクストステージへの期待】
山梨学院の選手、関係者の皆様、延長タイブレークに及ぶ凄絶な死闘、本当にお疲れ様でした。
誰もが本命視していた絶対王者が準決勝で敗れるという結果は、前日の大阪桐蔭、本日の智弁学園の敗退に続き、今年の夏の予選がいかに過酷であるかを改めて証明することとなりました。
スコアラー目線でこの菰田陽生投手のラストマウンドをプロファイリングすると、延長10回のタイブレーク(無死一、二塁スタート)というシチュエーションでの救援登板は、どれほど最速152キロを誇るドラ1候補であっても、極めて酷なピッチングデザインを強いられる場面です。
長打を防ぎつつ、バント処理や進塁打を阻止しなければならない緊迫した状況下で、帝京三打線の「球の強さに負けない執念のライト前ヒット」が一枚上手だったと言えます。
しかし、菰田投手がこれまでに証明してきた「投打における圧倒的な身体能力(二刀流としての完成度の高さ)」の評価が、この一戦の敗戦だけで揺らぐことは決してありません。
むしろ、キャプテンとしてこれほどの重圧を背負い、負けた悔しさを「一番悔しい」と表現できる精神的なタフさは、プロの世界(NPB)や上のステージで即戦力としてサバイバルしていくための極めて重要な素養(メンタリティ)と言えます。
吉田監督が「勝たせる戦力はウチの方があった」と言わしめるほどの最強世代がここで散ったのは非常に寂しいですが、菰田選手をはじめとする山梨学院の精鋭たちが今秋のドラフト戦線、そして次の野球人生でどのような輝きを放つのか。
虎渓三笑TVでも、その進化のロードマップをどこよりも熱く追いかけていきます!





