王者「青学」を止めた
戦国東都の歴史が塗り替わる歴史的な一日となりました。
東都大学野球春季リーグ戦は20日、優勝の行方をかけた大一番が行われ、国学院大学が前人未到の7連覇を狙った青山学院大学を破り、見事に7季ぶりとなるリーグ制覇を成し遂げました。
すべてのカードで勝ち点を獲得する「勝ち点5の完全優勝」。
王者の連覇を阻止し、自らの力で賜杯を奪い返しました。
■ 5回に一挙6点!大阪桐蔭・報徳学園の系譜が魅せた神宮のドラマ
試合は優勝決定戦にふさわしく、序盤から緊迫した投手戦が繰り広げられました。
しかし5回表、国学院大自慢の強力打線が突如として火を噴きます。
1死満塁の絶好機で、4番の田井志門外野手(4年=大阪桐蔭)がライト前へ先制の2点適時打を放ち、待望の均衡を破ります。
さらにチャンスを広げて再び1死満塁。
打席には5番の石野蓮授外野手(3年=報徳学園)が入ります。
マウンドに立つのは、青学大の右腕・盛田智矢投手(3年)。
なんと二人は報徳学園時代の同期生という運命の対決でした。
軍配が上がったのは石野選手。
激しいスイングから放たれた打球は、レフトスタンドへ一直線に突き刺さる第5号満塁本塁打(グランドスラム)!
息をのむような同級生対決を最高の形で制し、一挙6点の猛攻で試合の主導権を完全に握りました。
■ 1997年の青学記録を大幅更新!異次元のチーム21本塁打
石野選手のこの一発は、リーグの歴史を大きく塗り替えるメモリアルアーチとなりました。
国学院大の今季のチーム本塁打数は、これで驚異の21本目。
これまで青山学院大学が1997年春に樹立したリーグ記録(17本)を大幅に塗り替える、異次元のアーチ量産劇での完全優勝となりました。
このグランドスラムで石野選手自身も個人本塁打単独トップに浮上。
「恐怖の5番(※当初は6番から昇格)」としての役割を完璧に遂行してみせました。
■ 中京大中京・鳴門の継投で青学打線を封じ込める
大量援護をもらった投手陣も、王者の反撃を許しませんでした。 先発の中井遥次郎投手(2年=中京大中京)が6回途中まで1失点と試合を作ると、2番手としてマウンドに上がった冨田遼弥投手(4年=鳴門)がロングリリーフを完璧にこなし、青学大の強力打線を完全に沈黙させました。
投打が完璧に噛み合った国学院大が、戦国東都の新たな絶対王座へと駆け上がりました。
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【編集後記:報徳同期対決が生んだ劇的ドラマと、異次元の『21発』】
国学院大学、7季ぶりの優勝おめでとうございます!
しかも勝ち点5の完全優勝、文句なしの圧倒的な強さでしたね。
今回の試合、何と言ってもシビれたのは5回の満塁の場面です。
石野選手と、青学大のマウンド・盛田投手の「報徳学園同期対決」。
高校時代に同じ甲子園を目指し、泥にまみれて汗を流した二人が、今度は大学野球の最高峰・神宮の決勝の舞台で、満塁という極限のシチュエーションで対峙する……。
これだから大学野球のファンはやめられません。
そこで初球から自分のスイングをしてグランドスラムを叩き込む石野選手のスター性、そして勝負強さには鳥肌が立ちました。
そしてチーム21本塁打という新記録。
あの1997年、井口資仁(元ロッテ監督)らを擁した青学大の最強時代に作られた17本という大記録を、30年近く経った今、大幅に更新したというのは歴史的な事件です。
中京大中京出身の中井投手ら下級生の台頭も含め、今の国学院大には「どこからでも一発が出る」という、相手投手からすれば悪夢のような威圧感があります。
青学大の7連覇という前人未到の夢を打ち砕き、自らが新王者となった国学院大。
この圧倒的な破壊力を引っ提げて全日本大学野球選手権へと挑む彼らが、全国の舞台でどんなアーチを架けてくれるのか。
今から神宮が楽しみで仕方がありません!





