セガとサミーの両社が経営統合した翌年の2005年に創部
社会人野球界に激しい衝撃が走りました。
セガサミーホールディングスは14日、今シーズン(2026年シーズン)限りで社会人野球チーム「セガサミー野球部」の活動を終了し、廃部することを発表しました。
セガとサミーの両社が経営統合した翌年の2005年に創部。
これまで都市対抗野球に14度出場して3度の4強入り、日本選手権には6度出場して2014年に準優勝を飾るなど、激戦の東京都地区で輝かしい実績を積み重ねてきた強豪の、突然の幕引きとなりました。
■ 経営環境の変化と近年の苦闘、強豪ゆえの決断
同社は、野球部を「従業員の一体感を醸成し、結束力を高める象徴的な存在」と高く評価。
その上で、「経営環境は近年大きく変化しており、チームの近年の状況なども踏まえて検討を重ねた」と苦渋の決断に至った背景を説明しました。
強豪ひしめく東京地区において、チームは昨年まで2年連続で都市対抗の予選敗退を喫するなど、近年は本大会出場から遠ざかる苦しい戦いが続いていたことも、背景にあるとみられます。
■ ミスターも激励に訪れた歴史、数々の名選手をNPBへ
セガサミー野球部といえば、昨年6月に他界した長嶋茂雄さんとの深い縁でも知られていました。
男子ゴルフの「長嶋茂雄招待セガサミー・カップ」でホスト役を務めるなど、同社の里見治会長と親交が深かった長嶋さんは、チームが都市対抗に出場した際には自ら激励に訪れ、選手たちを鼓舞したエピソードが残っています。
また、プロ野球界(NPB)にも数々の名選手を送り出してきました。
横浜DeNAベイスターズの首位打者・宮崎敏郎選手や、昨季のセ・リーグ新人王に輝いた東京ヤクルトスワローズの荘司宏太投手らがOBに名を連ねています。
古巣の悲報に、DeNAの宮崎選手も胸中を吐露しました。
「寂しい思いです。自分の野球人生にとってかけがえのない、大事な時間を過ごせた場所でした。今在籍している方々に最後の最後まで戦い抜いてもらい、有終の美を飾ってもらいたいと思います」
■ 迫る都市対抗予選、それぞれの未来をかけた最後の戦い
昨年12月には、同じく社会人野球の雄であるパナソニックが2026年限りでの休部を発表したばかり。
それに続く今回のセガサミーの廃部発表は、企業スポーツのあり方や社会人野球全体の地殻変動を予感させます。
所属選手たちは、今後「社業への専念」のほか、他の社会人チームや独立リーグへの移籍など、それぞれの野球人生の選択を迫られることになります。
なお、来季の新規加入選手は決定していないとのことです。
セガサミーとしての公式戦は、目前に迫った6月12日からの都市対抗野球大会・東京2次予選を控えています。
選手、スタッフが一丸となり、プライドと未来をかけた「最後の夏」への挑戦が始まります。
【ドラフト候補2026】セガサミー・尾崎完太が覚醒!「寸前×」を返上し、悲願のプロ入りへ
【編集後記:企業スポーツの分岐点と、宮崎敏郎を育てた「青いユニフォーム」の記憶】
パナソニックの休部発表に続き、今度はセガサミーが今季限りで廃部……。
社会人野球を熱心に追いかけている身としては、あまりにもショックが大きく、言葉を失うニュースです。
セガサミーといえば、あの鮮やかなブルーのユニフォームと、ドームを盛り上げる華やかな応援が印象的でした。
何より、今やベイスターズの精神的支柱である宮崎敏郎選手が、ドラフト6位でプロ入りする前に牙を研いでいた場所です。
「あの時、セガサミーという場所がなければ今の宮崎はなかった」と言っても過言ではないほど、選手個人の可能性を限界まで引き上げてくれる素晴らしい環境でした。
昨年の荘司投手の新人王獲得も、その育成力の高さを改めて証明したばかりです。
しかし、時代の流れとはいえ、企業スポーツが置かれている経営環境の厳しさを痛感させられます。
特に東京地区は、JR東日本、NTT東日本、東京ガス、明治安田など、一歩間違えればどこが落ちてもおかしくない「魔境」です。
2年連続の予選敗退という事実が、会社側に決断を促す一つのトリガーになってしまったのかもしれません。
新規採用をストップし、退路を断たれた状態で迎える6月の都市対抗2次予選。
選手たちの心中を察すると胸が締め付けられますが、宮崎選手の言葉通り、彼らにはセガサミーの誇りを胸に、泥臭く、最後の最後まで暴れ回ってほしい。
神宮で、そして東京ドームで、あの青いユニフォームが最高の輝きを放つ瞬間を、虎渓三笑TVでもしっかりと目に焼き付けたいと思います。







