JR九州の核弾頭
JABA四国大会で4強入りを果たしたJR九州。
その快進撃の先頭に立っていたのが、1番・左翼を任された山脇彰太選手でした。
全4試合で14打数8安打、打率.571。特筆すべきは、5つの四球を選び抜いた出塁率.684という驚異的なスタッツです。
■ 「右足の癖」を封じた独自のトレーニング
今大会の爆発的な打撃を支えたのは、オフシーズンから積み重ねてきた地道な「自己修正」でした。
- スクワットティーの導入: 右足の力が抜けてしまう悪癖を直すため、屈伸運動を1回挟んでからスイングするドリルを徹底。
- 目線の安定とパワー伝達: 重心を下げ、軸足に体重を乗せる感覚を体に染み込ませたことで、投球に対して目線がぶれず、効率よく力を伝えるスイングへと進化を遂げました。
この技術的裏付けが、初戦の鷺宮製作所戦での貴重な2点適時打、そして大会を通じた高出塁率へと繋がりました。
■ 宿敵・Honda熊本へのリベンジ、そして「日本一」へ
昨季、JR九州は都市対抗・日本選手権の両予選で、九州の雄・Honda熊本を前に涙を呑んできました。
特に日本選手権予選では、他のカードで猛打を振るいながらも、宿敵に対しては2試合連続の完封負け。
「投手陣が良くても、点を取らないと勝てない」 その痛切な反省から、中野滋樹監督のもと、野手陣は一人ひとりが課題を明確にしてバットを振り込んできました。
山脇選手の活躍は、まさにチーム一丸となった「打倒・熊本」への執念の象徴と言えます。
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【編集後記:組織の『リードオフマン』が果たすべき真の役割】
組織論の視点で見れば、山脇選手が今大会で見せた「高出塁」という結果は、1番打者としての職務を完璧に遂行したことを意味します。
1番打者の役割は、単にヒットを打つことだけではありません。
粘って四球を選び、相手投手の球数を使わせ、出塁してプレッシャーをかける。
これにより、後続の打者は相手の配球や状態をより深く把握した状態で打席に入ることができます。
山脇選手が「出塁率.684」を記録したことで、JR九州の打線全体に**「攻撃の循環」**が生まれ、4試合で26得点という高い決定力に結びつきました。
「後輩が多くなってきたので、プレーで引っ張りたい」 入社5年目、中堅からベテランへと差し掛かる世代としての自覚が、自らの技術的な弱点と向き合う謙虚さを生み、それが数字となって表れています。
2019年以来、7年ぶりとなる都市対抗出場へ。
変革を遂げたリードオフマンが、JR九州を再び全国の頂へと導く先陣を切ります。
虎渓三笑TV 編集部より








