負傷から這い上がった左腕
4月5日、ほっともっとフィールド神戸で開幕した阪神大学野球春季リーグ。
関西国際大学は大阪体育大学と対戦し、1-3で初戦を落としました。
昨秋の負傷から這い上がったエース左腕・藤本拓己投手が、悔しさの残るマウンドでそのポテンシャルの一端を見せました。
■ 怪我を乗り越え、自己最速を更新する「147キロ」
昨秋、左手首を負傷した藤本投手。
登板わずか1試合という苦しい時期を、彼は「土台強化」に充てました。
- リハビリの成果: 体重を7キロ増量(82キロ)し、下半身を強化。
- 球速アップ: 2月の投球再開から短期間で仕上げ、この日自己最速を1キロ更新する147キロをマーク。
冬の間の地道なトレーニングが、スピードアップという目に見える形となって表れました。
■ 露呈した課題「制球と落ち着き」
しかし、試合内容はエースにとって満足のいくものではありませんでした。
- 投球成績: 5回 117球 3失点
- 制球難: 5つの与四球を許し、全イニングで得点圏に走者を背負う苦しい展開。
「力んで自分の投球ができなかった」と試合後に振り返った通り、最速更新の裏で、勝負所での制球に課題を残す形となりました。
■ 「まずは春を投げ抜く」見据える先は
卒業後の進路については「プロか社会人か、今はまだ考えられない」としながらも、まずは目の前のリーグ戦を投げ抜くことに全力を注ぐ構えです。
【編集後記:荒削りな147キロに宿る「伸びしろ」】
エースとして「3失点で初戦を落とした」事実は重いかもしれませんが、リハビリ明けで自己最速を更新したという事実は、スカウト陣にとっても大きな魅力に映ったはずです。
117球を要した5イニングは、まさに自分との戦いでした。
しかし、この「力み」と「荒さ」は、マウンドの感覚が戻るにつれて洗練されていくはずです。
7キロ増量した体が、リーグ戦の中盤から終盤にかけてどのようなスタミナと威力を見せるのか。
関西の大学野球ファン、そしてドラフト候補を追うファンにとって、藤本拓己という名前をリストに書き加えるべき一日となりました。






