「代わりません」アクシデントも、マウンドで「修正」
高校野球春季神奈川大会・4回戦 横浜4―3鎌倉学園 ( 2026年4月18日 サーティーフォー保土ケ谷 )
春季神奈川県大会4回戦。
選抜出場の横浜高校が、絶体絶命のピンチを跳ね返し、接戦を制しました。
マウンドには、プロ注目の最速154キロ右腕・織田翔希投手(3年)。
アクシデントを物ともしない「エースの覚悟」が、チームに勝利を呼び込みました。
■ 「代わりません」―― 指のマメを潰しても投げ抜く執念
2回無死二塁、同点の場面でスクランブル登板した織田投手。
選抜後初の公式戦マウンドでしたが、登板直後に右手中指のマメを潰すアクシデントに見舞われます。
- 試行錯誤の投球: リリースポイントが定まらない中、腕を下げて調整するなど工夫を凝らし、最速147キロを計測。
- 折れない心: 村田監督からの交代の打診に対し、「代わりません」と続投を志願。8回まで投げ抜く気迫を見せました。
■ 9回2死からの逆転劇。チームの成長を証明
8回に勝ち越しを許し、1点を追う最終回。
横浜打線の底力が爆発します。
同点に追いつき、なおも1死一、二塁の好機で、**安食琥太郎選手(2年)**が中前へ2点適時打を放ち、逆転に成功。
負け寸前の展開をひっくり返す勝負強さを見せつけました。
■ 村田浩明監督コメント「乗り越えられたのは大きい」
「本当に厳しい試合だったが、それをひっくり返せるチームになった。織田もあいつなりにうまく投げていた。この接戦を乗り越えられたのは非常に大きい」
【編集後記:エースの『責任感』がチームを一つにした】
織田投手の「自分はチームのために投げるのが全て」という言葉に、最上級生としての、そしてエースとしての風格を感じました。
マメを潰し、ベストなボールが投げられない中で、どうやって抑えるか。
力で押すだけでなく、その場の状況に合わせて「形」を変えて対応した織田投手の投球術は、プロのスカウト陣にもその潜在能力の高さと精神的な強さを強く印象づけたはずです。
そして、そのエースの背中を見て奮起した野手陣。
9回の逆転劇は、まさに「個」ではなく「チーム」で掴み取った勝利と言えるでしょう。
2年連続の春季大会優勝へ――。
苦しみながらも手にしたこの1勝は、夏へ向けて横浜高校をさらに一回り大きく成長させるに違いありません。





