大阪桐蔭を苦しめた右腕
4月5日、ほっともっとフィールド神戸で阪神大学野球春季リーグが開幕。
天理大学の最速147キロ右腕・的場吏玖投手が、開幕投手としてマウンドに上がりました。
結果は6回7安打3失点。
数字以上に「粘り」を感じさせるマウンドとなりました。
この的場投手は大阪電通大高時代、2022年春の高校野球大阪府大会5回戦で、選抜を制した大阪桐蔭を相手に8回を被安打4、3失点という好投を披露。
大阪桐蔭と当たる前の4回戦では、強力打線を擁する関大北陽高から20奪三振を記録してもいる。
■ 開幕の緊張感。苦しみながらも奪った「8つの三振」
初回から2イニング連続で安打を浴びるなど、立ち上がりから走者を背負う我慢の投球が続きました。
- 投球成績: 6回 被安打7 3失点
- 奪三振: 8個
4-1とリードして迎えた6回、無死満塁のピンチを招き内野ゴロとスクイズで2点を失いましたが、最少失点で食い止めマウンドを降りました。
「初戦ということで緊張もあり、内容は良くなかった」と本人は反省を口にしましたが、要所で三振を奪える決定力は、流石エースの貫録です。
■ スカウト評:楽天・足立スカウト「試合を作る能力が高い」
ネット裏にはDeNA、日本ハム、楽天などNPB5球団のスカウトが集結。
熱視線を送った楽天・足立祐一スカウトは、的場投手の総合力を高く評価しました。
「試合をつくる能力が高く、粘り強さも増している。カットボールの精度も高いし、カーブなどで緩急も使えていた」
直球の威力だけでなく、多彩な変化球を操り、調子が上がらない中でも試合を壊さない「大人の投球」がプロの目にも魅力的に映ったようです。
■ エースの決意「次は状態を上げていきたい」
試合後、的場投手は「直球自体は悪くなかったが、制球ミスが多かった」と冷静に自らの投球を分析。リーグ戦は始まったばかり。この初戦を糧に、次戦以降でさらなるギアアップを誓いました。
【編集後記:苦しんだ先に待つ「進化」】
開幕投手の重圧、そしてプロのスカウトが見守る独特の空気感。
その中で、納得のいかない内容ながらも8つの三振を奪い、試合を形にしたことは大きな収穫と言えるでしょう。
的場投手の魅力は、147キロの直球はもちろん、楽天・足立スカウトが指摘した「緩急」と「粘り」にあります。
天理大を優勝へ導くために、この春どこまで完成度を高めてくるのか。ドラフト戦線を賑わす右腕の次なる登板に注目です!
◇的場 吏玖(まとば・りく)2004年(平16)11月23日、大阪府寝屋川市出身の21歳。
小2年から寝屋川スカイヤーズで野球を始め、寝屋川第二中ではジュニアセブンに所属。
大阪電通大高では1年夏から背番号1を背負う。
天理大では1年春からリーグ戦に登板。50メートル走6秒4。1メートル84、74キロ。右投げ右打ち。





